
『リーダーの仮面』を読んで、自分には冷徹さが必要なのかもしれないと感じた。 優しさや情熱だけでは届かない領域がある。そう思わせてくれた一冊だった。
『リーダーの仮面』の概要
著者の安藤広大さんは「識学」というマネジメント理論を提唱し、同名のコンサルティング会社を率いる人物。 本書はその理論を一般向けにまとめた最初の本で、ルール・位置・利益・結果・成長という五つの思考法に整理し、感情に流されないリーダーのあり方を提示する。 識学シリーズの幕開けを飾ったベストセラー。続編ではより具体的な現場への応用が語られている。
読んだきっかけと第一印象
異様に評価が高く気になってはいたものの、エンジニア向けのマネジメント本を優先して手に取るのを後回しにしていた。 さらに、Kindleにするか紙にするかで迷い続けていた。 結果的にKindle版を選んだのだが、ハイライトをつけまくるほどの発見があった。
自分のマネジメント観との違い
読んで驚いたのは、自分が大事にしてきた考えと大きく異なること。 僕自身は親身になって接してくれるマネジメントに救われてきた。 だからこそ、いざ自分がマネージャーになったときは「かくありたい」と思っていた。 ひとりひとりに向き合い、成長を願い、寄り添って接することでうまくいくと信じていた。
その火に冷水を浴びせてくれたのが本書。
著者は別のアプローチを説く。
マネジメントで「いい人」になるのはやめなさい。とは帯の言。
しかし、根底にあるのは同じく「メンバーに成長してほしい」という願い。 だからこそ、感情に左右されず仕組みとルールで支えるべきだと強調する。 熱量ではなく冷静さ。情ではなく構造。 耳が痛い部分もあれば、思わずうなずく部分もあった。 「そうか、ここは割り切っていいのか」と肩の力が抜ける瞬間もあった。
どう活かすか
今、自分は10人に満たないメンバーを担当させてもらっている。
この規模ならまだひとりひとりに合わせたスタイルを取れる。
しかし10人を超えたら状況は変わると思う。
今でさえ結構ギリギリで、寄り添うマネジメントを納得いくレベルで続けることは難しくなる。
組織をスケールさせねばならないというミッションを抱えたとき、本書のやり方が威力を発揮するはず。
一方で、今はAIの台頭もあり、採用に慎重にならざるを得ない状況。
急激にメンバーが増えることもないだろうし、当面は個々にアレンジを効かせるやり方を続けるつもりだ。
とはいえ『リーダーの仮面』は、その時々の状況で立ち返るべき指針になる。
折に触れて読み返し、実践に照らして確かめていきたい。
著者は続編も出している。
それも読み、知識を広げ、自分のスタイルと照らし合わせ研鑽を続けたい。
